∀ガンダムのデザインについて : 東京MOTHER MACHINE IV

記念すべき　東京MOTHER MACHINE IV　の初記事であります

うわぁーいやったー（ぁ

さて、この間久しぶりにブックオフ言ったらこんなものを手に入れまして

モデルグラフィックス2007年10月号　∀ガンダム特集記事です！

今回はコレについて書こうと思います

続きを読むからどうぞ！！

さて、この∀ガンダム特集ですが

ちょうどMGの∀ガンダムの発売時期で、そのための特集なんですよね

そして、内容はほとんど∀ガンダムのデザイン”のみ”に特化されてあって

これは本当にすごい内容です！！

∀ガンダムのデザインについてついては、∀ガンダムの放送開始当初

そして現在までも、なにかと批判の多いデザインですわ

特にあの・・・ヒゲがね（笑

このモデグラは冒頭に富野由悠季総監督のインタビューが載っていますが、

富野監督はこの∀ガンダムのデザイン、特に、「どうしてヒゲになったのか？」という点について

このように語っておられます

　それをわかりやすく言うと、「けっきょく、ミードさんというのはやはりインダストリアル・デザイナーで　あって、キャラクターデザイナーではなかったんだ」ということだったのです。
　＜中略＞
　ただし、その「キャラクターになっていない」というのをミードさんもじつは感じていたから、その後突然”ヒゲ”を持ってきたわけです。そのことは画を見た瞬間にわかりましたから。
　もちろん、ぼくのほうからも「このヒゲは撤回できないのか？」という話をミードさんにしました。
　だけど、けっきょくいま言ったとおり、「インダストリアルデザイナーの資質のほうが強い画描きにとってのキャラクターの立たせ方」というものを考えた場合、ヒゲくらい付いてないとキャラクターに見えないという問題はありました。

最初に読んだときは正直「何を言ってるんだ？」という感じでした（笑

そもそも、モビルスーツがキャラクターになってないとはどういうことなのか？

モビルスーツをキャラクターではなく、ただの戦闘兵器として描いたのは

富野監督、あなた自身じゃないのか？とね

しかし、後に掲載されている、例の「最初の∀ガンダム」

「Version M」を見ると、なんとくわかったような気がするんですよね

うーん

なるほど、確かになんとなく「キャラクターになってない」気がする

なんというか、たしかに曲線を多用したデザインとかは素晴らしいし、

そこらへんのデザイナーからは絶対にひねりでないようなデザインだとは思うんですが、

これが主人公メカというのはちょっと想像できないとでもいうか

しかし、だからといってシド・ミードはガンダムのことをよくわかっていないというわけでは全くなく、

むしろ、いままでのガンダムを相当研究しています

（このモデグラにもそういったデザインが掲載されている

その上でこの「Version　M」の、特に顔なんか見ると・・

シド・ミードがガンダムを書くとこういう風になるのか！と感心しましたね

さて、冒頭の富野監督のインタビューの通り、

結局この「Version M」は採用されず、次にデザインされた∀ガンダムが正式に採用されました

（Version M は結局モビルスモーとして登場するのだが

その写真が掲載されてましてね

右から

RX-78、∀、Version M、

こう並べてみると、∀ガンダムのデザインというやつは

かなり絶妙なバランスの上に立ってるような感じがします

一見すると全然違うけど、よく見るとVersion MやRX-78を意識した意匠が

色んな所に見えるんですよ

手首や足首、コクピットはVersionM　だし、

スカート、スネはRX-78からですね

気になったのは頭の後部にあるちょんまげみたいなパーツ

なんだこれ？と思ったらRX-78の頭部センサー（？）をミードが解釈するとこうなるのか

と、∀ガンダムのデザインを見ていたのですが

やっぱり、ミードのデザインというのはコテコテのSFデザインなんだよね

そのデザインのMSが、牧歌的な世界観で戦闘をするというミスマッチ感が

この∀ガンダムの魅力でもあるのですが

やっぱり、コテコテのSFデザインとして、宇宙空間での戦闘がメインの物語でも

見てみたかったような気もします

～余談～

このモデグラを読んで思ったのは、やっぱり

シド・ミードは天才だな・・・という感じです

誌上にかなりのミードのスケッチが掲載されているんですが、そのどれもが

ため息が出るほど上手い

特に、このフラットの背景図なんか俺は見た瞬間歓声を挙げてしまいました