えー後編です
前編があまりにもメジャーなプラモの紹介だったので、後編は
やや変化球気味のものを・・・・・
まぁこれも、戦車モデラーの方ならほぼ知ってると思うのですが(ぁ
タミヤのKV-2です
続きを読むからどうぞ!
実は
正直、このキットはそこまでおすすめではないというか(ぁ
普通に完成度の高いKV-2のキットが欲しい場合は、トランぺッターからリリースされてる
決定版ともいうべきキットがございますのでそちらを購入された方がよろしいかと思います
まぁトランぺッター製の方がタミヤよりもずっと後にリリースされたものなので、
仕方がないといえばそうなんですが
1970年
ではなぜ、今になってわざわざこのキットを紹介するのかというと
このキットは、「(1970年代に作られたことを考えると)凄まじいキット」なんですね
1970年代・・・
ちょうどタミヤをはじめとした戦車模型がブームだった頃です。
この頃、タミヤは精力的に1/35スケールの戦車プラモをリリースしていたのですが・・・・
そんな中で障害となったものがありました
「冷戦」です
タミヤ、もとい日本は言うまでもなくアメリカ側、西側諸国でした
となると、東側諸国、とくにソビエト側の実物の戦車を実際に見てプラモにする・・・
なんて不可能に近いわけです
でも、ソビエト戦車は人気がある・・・・
(戦車模型において、今も昔も「第二次世界大戦のドイツ戦車」はダントツで人気ジャンルです
その次ぐらいに第二次世界大戦のアメリカやソ連の戦車が人気です
そういうわけで、ソ連戦車はリリースしないというわけにはいかないわけで・・・)
このKV-2も、第二次世界大戦のソビエト戦車でした。
おそらく、プラモの開発には相当の苦労があったのだと思います
ちゃんとKV-2には見えるし、プロポーションそのものは悪くないんだけど
細かいディティールなんかは足りていないという感じはします
鋳造肌もほとんど再現できてないし
長所
で、長所は?というと
これはもう「作りやすさ」に限ると思います。いやいや、本当に作りやすい
とにかくパーツは少ないのですぐに組みあがってしまいます
まぁ、ソ連の戦車ってドイツ戦車に比べてディティールが少な目なのは確かなんですが
それにしてもすぐに完成します
驚くべきポイントが一つ、砲塔部分です
この砲塔の装甲は「側面×2、天板、下板」の3パーツで構成されています
いわゆる箱組に近いパーツ構成ですね。
で、この箱組ってのが厄介で、たいてい古いキットで箱組があると
パーツがきれいに合わない場合が多く、とても苦労します。
しかし、このKV-2においてはそんなことは全くありません
特に工夫しなくてもきれいにぴったりとはまります。
最近になってようやっと海外メーカーができるようになったことを、タミヤは
なんと40年近く前に、当たり前のように成し遂げていたのだ!
もうこれだけで感動モノではないですか?
他、ハッチ類が手動で開閉できるし! エンジングリルはエッチングを使用せず
なんと直接モールドで再現してあります!この執念は凄い
(エッチング使う側としては「やめてくれ・・」って感じなんですが(ぁ))
あと、挙げておくことがあるとすれば説明書の紹介文かな
ふつうプラモの紹介文って「どういう開発経緯で、何台生産されて、どこの戦場に送られて」っていう
感じの事を書くと思うのですが、タミヤKV-2は違った
ソ連・フィンランド戦争の兵士が、弱い戦車しかなくて絶望しきっているときに
KV-2が現れて、兵士がそれに歓喜の声をあげながらKV-2の装甲を叩いて喜ぶ・・・
・・・という、なんとストーリー仕立てなのだ!
この辺りにも冷戦下での資料不足感が出てますね~
ただ、KV-2って基本的にあんまり活躍したエピソードがないじゃないですか
そんな中でのこの「すごくKV-2が重宝されてたエピソード」はKV-2ファンとしてはうれしかったなぁ
このエピソードがどこまで実話なのかは知りませんが
最近の・・・
だからさ、最近の細かいパーツがわんさか入っている戦車プラモもいいけどさ
こういうパーツは少ないけどすぐに完成するキットもあってもいいんじゃないかと
思う今日この頃だったりします
0 件のコメント:
コメントを投稿